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乗合代理店とは

 ここ近年になって突然急成長をし始めた ”乗合代理店” という存在。

 ところでこれって何?

 日本古来従来からある代理店型の延長上で、従来の代理店はおおむね一社(保険会社)との単発契約か、多く取り扱っていても2-3社程度のものでしたが、これをもっともっと複数の保険会社と契約し、多複数の保険を取り扱えるようにした総合デパートのようなもの。 (一つの代理店に多くの保険会社が契約している所から、= 乗合 みたいな感じでネーミング)

 また単なる総合デパート止まりだと商品ブランドを多く集めているだけに過ぎませんので、

 そこからさらに進化させ、取扱いの複数の保険の中から、、 各お客様のニーズに応じて最適と思われるものをアドバイスしたり、候補商品を絞るプランニング的な営業接客まで行うのが一般的ともなっており、(具体的にどの保険会社のものが良いか等まで絞って提案)

 言うなれば、担当者が付き お気に入りの一品までエスコートする会員制時代の大○家具みたいな。

 なお ”乗合” という概念は、近年でなくともかなり昔から存在しております。 車屋さんなどでは複数社の保険を取り扱っている場合があり、こういったパターンが該当するでしょう。 但し、近年における乗合代理店は ”複数社の比較やアドバイス、FP(ファイナンシャル・プランナー)など専門スタッフとの綿密相談が可能なお店” という要素も含まれることが大半であるため、ここではそれらクルマ屋さんなどの乗合系は含まないとお考えください。 また世間一般的にもそうであるとお考え頂いた方がよろしいかと。 (来店型保険ショップという言い方も)

長所

 複数多岐に渡る選択肢があり、専門スタッフがそれら膨大な中からこちらの相談に合わせプランニングし、最適と思われる一つに絞ってくれるので、

 保険の比較時などで、自身が色々と悩む必要がなくなる。(いわゆるお任せで、ベストな比較結果が得られる)

 また専門家を前に色々と相談できるので、時として、自身の力量を超えた勉強になることもある。

短所

 よくあるネットによる一括見積りの延長上として考えた場合、それらと比べ、必ずしもコストパフォーマンスに優れた商品に出会えるとは限らない。

 簡潔に言うなら コスパ高い最安保険には出会え難い。(意外と保険料が高い)

 なんで?

 あくまで ”代理店型”、もしくは代理店の延長的なお店だから。

 一部ダイレクト系の商品を取り扱っているお店もあるようだが、しかし総合的に見ると 取り扱えるものはおおむね代理店型の保険ばかりに偏っているため、つまり数はあるが相対的に保険料は高め傾向になりやすく、節約目的などで安さを求め利用した場合、、 結局は思っていたよりイマイチ残念な結果に終わってしまう事は多いでしょう。
 とは言え、代理店型にこだわって比較するなら、この場合はとても優れた選択肢になるでしょう。

 それと、これは意外と盲点かもしれませんが、

 通常、個人代理店(一般的な代理店)や車屋さんの営業マン経由で付き合いがあると、そのまま長年付き合いが続き 時として気兼ねないイイ関係を保てやすいが、

 しかしこういった乗合代理店は担当者が事務的だったり、(とにかくお客様が多いので、個人代理店のような親密な付き合いがなかなか出来にくい)

 また社員の入れ替わりもけっこう頻度高いため、担当者が入れ替わり立ち代わり なんだか常に ”壁” があるような付き合いにしかならない場合も多く、(ある程度大きな代理店になればなるほど、保険の販売員ってけっこう離職率高いそうですよ)

 一般的な代理店との付き合いみたいなモノを想定した場合、結局は期待外れに終わってしまうことも。。

懸念点

 過去問題となり、それを改善すべく保険に関する法律が動いたので ご存知の方も多いかもしれませんが、、

 乗合代理店の一番の大きな懸念点はやはりココ。

 得られる手数料のより高い商品を薦めたがる傾向があり、公平とうたいつつ〜 実際には保険屋の都合の良い商品ばかりに偏って提案され、結局は不公平な比較しか選択肢がない。 と。(但し、あくまで可能性の域)

 @ 代理店手数料は、一般的に実績に応じてそのパーセンテージが変動する仕組みになっており、(一社毎) つまりより多く実績を上げれば上げるほどマージンが優遇されることになり、となると広く浅く多く保険を販売するより、数を絞って集中的に販売する方が その集中先の保険会社からより多くの報酬が貰え 結果として代理店がより潤うため、(例: 100件の販売があって、A社・B社・C社まんべんなく取り扱って各10%のマージンより、A社だけに偏って取扱い20%のマージンを取る方がより利益が高くなりますよね) とまあこんな感じでついつい偏った選択肢になってしまうと。。

 A それから保険会社によっては、代理店で出来るだけ自社の保険を推薦してもらうため、、 他社よりも優遇した代理店手数料を提案してくる場合があり、(もし当社を優先して販売してくれるなら、通常よりも マージンを○%上乗せしてお支払致します! みたいな) もちろんそうなれば、より利益が多く望めるその保険にのみ集中しがちになってしまい、とまあこんな感じでもついつい偏った選択肢になってしまうと。。

 え? でも、そういった不公平な商売って禁止され、改善されたのでは?

 確かに改善されています。

 しかし代理店は商売。 少しでも多く利益を上げようと あの手この手で戦略は常に走らせておりますので、既に代わる新たな何かが隠れているかもしれませんし、そもそも表沙汰にならない所で、かつ法を掻い潜り 依然として動きがあるかもしれませんし。。(いわゆる抜け道があったり、イタチごっこだったり、、 みたいな)

 それとそもそも、販売店は徹底改善していても〜 営業マン単位で見た場合は色々と小細工される可能性もあり、

 偏った提案というよりも、少しでも自身のお給料を多く稼ぐ目的で、出来るだけ多く高い特約などを付けさせ契約をすすめる〜 みたいな。(保険屋さんなどのお給料は歩合給である事が多く、一般的には契約の取れた保険料実績を元に算出されるため、より保険料の高い契約を取った方がお給料が稼げるゆえ)

 これもまたある意味不公平な選択肢かと。

 まあいずれにしても、少なからずこういった懸念点は 常に付いて回ってくるかとは思われます。(但し、もちろんこれも可能性の域です)

 ちなみにこういった傾向は、中規模代理店や車屋さんなどでも同じことは言えますが。。
   
 なおここに挙げます懸念点は、いずれもあくまで僅かな少ない可能性によるものです。 全てを対象としているわけでは御座いません。 お店によっては完全公正を厳守し徹底した管理の下営業されていることも多く、きっちり誠意をもって対応してくれるスタッフも多く、もちろん何ら問題のない場合も多いです。 その辺りは決して誤解なきよう何卒願います。

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